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あめふり

ぐちゃぐちゃの不安が諦めに変わってゆく。誰か、と祈りながら思い浮べるのは未だにあのひとだけだ。馬鹿みたい。暗い部屋、いつもと違う天井。手を伸ばしても届かない温度。触れなくなってから知った訳ではなかったはずなのに。
こんな時、どうして傍にいないんだろう?